美術館といえば、有名な画家の作品や、美術品・芸術品が多く貯蔵されている場所。
誰もが美術館を想像すれば、そういった美術館を想像するでしょう。
しかし、徳島県鳴門市に「NFT鳴門美術館」という美術館があります。
話題になりつつあるNFTに特化した美術館となっています。
NFTに特化した美術館と言われても、ピンと来ない方が多いと思います。
しかし、このNFT鳴門美術館には壮大なプロジェクトがあり、新たな近代アートの世界を我々に見せてくれます。
今回はそんなNFT鳴門美術館について、公式が発行するNFTや、動いているプロジェクトについて詳しく紹介していきます!
NFT鳴門美術館とは
画像はGoogle Mapから引用
もともとNFT鳴門美術館は2001年に「鳴門ガレの森美術館」という名称で開館した美術館でしたが、
開館から20年を経た2021年に名称を「NFT鳴門美術館」に改称し新たな美術館として生まれ変わりました。
ちょうど新型コロナウイルスが蔓延し美術館への来場者が落ち込み、
入場料収入が減少した時に、美術館のビジネスモデルそのものを考え直して誕生したのがNFT鳴門美術館なのです。
さらに東京など遠方からNFT鳴門美術館を訪れるために鳴門市に来る方もいて、結果的に地域貢献にもつながっているようです。
入場料だけでなく、交通機関、宿泊施設、食事など様々なところでサービスを利用するため、このNFT鳴門美術館による経済効果は計り知れないものとなっています。
日本初のNFTを取り扱う美術館
画像はNFT鳴門美術館の公式Twitterから引用
NFTといえば「NFTアート」がよく知られていますが、これまでNFTアートを取り扱う美術館は日本にはありませんでした。
そのような中、NFT鳴門美術館は日本における美術作品や芸術作品のNFT化と発展を目指し、
アートの展示のみならずNFTの発行、審査、販売(1次販売)、流通(2次販売)が可能な日本初でかつ日本唯一の美術館となっています。
公式サイトでは、NFT鳴門美術館の設立の目的を「今までになかったアートのNFT化を通じ、その価値、可能性に全ての人が触れる場を提供すること」であるとしています。
NFT鳴門美術館という名称だからといって、NFTアートしか展示していないわけではなく、ヒロ・ヤマガタの貴重な原画作品や車など様々な作品が展示してあります。
様々なNFT関連イベント
NFT鳴門美術館は様々なNFT関連のイベントを開催しています。
あるNFTとのコラボ展示や、Naruto Museum Pass(下記で詳しく紹介)ホルダーの保有しているNFTの展示などが行われてきました。
2022年7月下旬には、羽田空港で開かれたイベントでNaruto Museum Passホルダーが保有しているNFTが展示されました(メタバースでも開催)。
Haneda Airport NFT event ends tomorrow!
羽田空港NFTイベント明日で終了です! pic.twitter.com/MP8Mdgy47U
— NFT MUSEUM MEMBERS(NMM) MUSEUM DAO (@nft_members) July 30, 2022
NFT鳴門美術館だけでなく、全国各地で今後もイベントが開催されそうです。
メタバースでもNFT鳴門美術館に行ける
画像はNFT鳴門美術館の公式Twitterから引用
NFT鳴門美術館は徳島県鳴門市だけでなく、メタバース上のオフィシャル美術館「Naruto Meta Museum」があり、誰でも入場することが可能です。
Naruto Meta Museumは、メタバース空間「cluster(クラスター)」で開催されており、こちらから無料で入場可能です。
リアルとメタバースを融合し、現実世界とメタバースでのイベント同時開催などを行うことを計画しています。
TwitterでNaruto Meta Museumで展示するNFT作品の募集を行い、いいね数上位の作品で展示する作品を決める企画を開催したりしています。
【NFT鳴門美術館展示スペースで展示企画開催】
・8月中旬〜9月中旬までのNFT鳴門美術館への展示作品を募集!
・クラスター内での展示
・応募条件はこのツイートに展示したい作品をリプライ
・皆さんのいいね数で展示作品を決定🥽RT、拡散などしてください。🥽
リプ欄要確認!#NFT #NFTJapan #NFTs— NFT MUSEUM MEMBERS(NMM) MUSEUM DAO (@nft_members) July 17, 2022
今後もNaruto Meta Museumで様々なイベントが開催がされるので、定期的に見に行きたくなりますね!
公式NFT「Naruto Museum Pass」とは
画像はNFT鳴門美術館の公式サイトから引用
NFT鳴門美術館が発行する公式NFT「Naruto Museum Pass」は世界初のNFTミュージアムパスと言われており、
それを保有することで、以下のようなメリットを得ることができます。
- NFT鳴門美術館への入場チケットとして利用
- NFT鳴門美術館で自分の保有するNFTの展示が可能
- Naruto Launchpadの投票権・優先購入権
- 将来的にNFT Museum Membersの権利を追加で得られる
- メタバース「Naruto Meta Museum」でもNFT展示が可能
ひとつずつ詳しく紹介していきます!
NFT鳴門美術館への入場チケットとして利用可能
Naruto Museum Passを保有することで、NFT鳴門美術館への入場チケットとして利用可能となります。
来訪の際にNFTの所有ページを見せることで無料で入場できます。
Naruto Museum Passを保有していない方でも、大人800円(学生500円・小学生300円)を払えば入場可能です。
NFT鳴門美術館で自分の保有するNFTの展示が可能
画像はNFT鳴門美術館の公式Twitterから引用
NFT鳴門美術館では、なんとNaruto Museum Passを保有すれば自身の保有するNFTを美術館に展示することが可能です。
自慢のNFTをリアルな世界でみんなに見てもらうことができます!
また、美術館だけでなく今後開催されるイベントでも自分のNFTを展示する機会が与えられます。
これまで自分のNFTをSNSのプロフィール画像にして自分のアイデンティティを示すことが多々ありましたが、
Naruto Museum Passがあれば、リアルな世界でも自分のNFTをみんなに見てもらえる機会が得られるので、とても面白い試みだなと思います。
さらにクリエイターなら、自分のアートをみんなに知ってもらう良い機会になります。
Naruto Launchpadの投票権・優先購入権
画像はNFT鳴門美術館の公式Twitterから引用
Naruto LaunchpadとはNFT鳴門美術館から資金提供などを通じてアーティスト作品のNFT化やグローバル展開を支援するプロジェクトです。
Naruto LaunchpadではNaruto Museum Passホルダーが、どのアーティストを支援するかの投票を行います。
その支援しているクリエイターが作成したNFT作品(PFPのNFTなど)をフリーミントで得る機会があったり、
Naruto Launchpadを通じて販売されるNFTの優先購入権を得ることができます。
クリエイターにとっては自身の作品を世界にアピールする絶好の機会になりますし、
投資家にとっても可能性を秘めているクリエイターに投資できる環境になっています。
メタバース上のオフィシャル美術館「Naruto Meta Museum」への入場・展示
画像は実際に筆者がメタバースで「Naruto Meta Museum」に行っているもの
Naruto Museum Passホルダーであれば、メタバース上のオフィシャル美術館「Naruto Meta Museum」への入場券やイベントの参加券にもなり、
リアルのNFT鳴門美術館と同様、メタバース美術館でも自身のNFTを展示したり個人ギャラリースペースを使用できます。
NFT「NFT MUSEUM MEMBERS」を追加で付与
2022年5月にNFT鳴門美術館はジャクソン・ファミリー財団ジャパンと「NFT museumプロジェクト」で提携しました。
このプロジェクトで発行予定の「NFT MUSEUM MEMBERS」というNFTが、Naruto Museum Passホルダーに無料で追加付与される予定となっています。
こちらのプロジェクトについては下記で詳しく解説します!
ジャクソン・ファミリー財団ジャパンと提携
画像はNFT MUSEUM MEMBERSの公式Twitterから引用
先述した通り、NFT鳴門美術館とジャクソン・ファミリー財団ジャパンが「NFT museumプロジェクト」で提携しました。
ジャクソン・ファミリー財団ジャパンとは、
マイケルジャクソンの両親によって設立されたマイケルジャクソンの残した遺産を維持して慈善活動を行う「ジャクソン・ファミリー財団」の日本支部である非営利団体です。
ジャクソン・ファミリー財団ジャパンとNFT鳴門美術館は、文化財のNFT化を通じて国境やイデオロギーを超え、文化と人々の架け橋となることを目的としています。
そして、骨董品や美術品などの文化財を世界中のどこからでもアクセスできる世の中を目指し、
NFTを通じてアーティストとユーザーとともに成長するmuseum3.0に向けてプロジェクトが始動しています。
NFT museumプロジェクトの内容
NFT museumプロジェクトはmuseum3.0の実現のため、以下のようなことを実行します。
- 美術品のNFT化から販売に至るまでの仕組みを提供
- 世界の美術館で貯蔵されている美術品・芸術品をメタバース上の美術館で公開
- 上記のメタバース上の美術館に入場するためのNFT「NFT MUSEUM MEMBERS」を発行
メタバース上で、世界の有名な美術品などが実際に目の前で鮮明に見れたらと、考えるだけでワクワクします。
NFT MUSEUM MEMBERS
NFT museumプロジェクトで発行される予定の公式NFT「NFT MUSEUM MEMBERS」があります。
このNFTはNaruto Meta Museumホルダーに無料で付与される予定となっています。
OpenSeaでもこちらのページから購入可能です。
NFT MUSEUM MEMBERSを保有することで、Naruto Museum Passで得られたメリットに加えて以下のような恩恵があります。
- 世界の美術館への入場及び割引チケットとしての使用
- 世界のあらゆる美術館で自身のNFTを展示可能
- メンバー間でNFTを共同所有
NFT museumプロジェクトは国境を超えたプロジェクトになることを目的としているものなので、
国内に留まらず外国でも使えるあらゆるユーティリティが提供されます。
※対応美術館は順次拡大していく予定です
マイケルジャクソンの思い描いた理想世界がNFTで再現
画像はNFT MUSEUM MEMBERSの公式サイトから引用
マイケルジャクソンと言えば、天才的な歌手という印象を抱かれる方が多いかもしれません。
しかしマイケルジャクソンは音楽界だけでなく、慈善活動においても数々の功績があります。
お金で言うのもおかしな話かもしれませんが、マイケルジャクソンは生涯で5億ドル以上を寄付したと言われています。
彼自身の歌(Black or Whiteなど)からも、人種問題などに大きな関心を寄せていたことが分かります。
マイケルジャクソンは生前、Kenji Koga氏と一緒になって世界の貧しい子供たちを解放するアミューズメント施設を、自分のコンセプトを語りながら1枚のスケッチに描きました(Michael Jackson Wonder World Toys)。
そのスケッチの世界観からインスパイアされたPFPのNFTが販売予定です。
このNFTの保有者には、今後メタバース優先入場券やイベント優先参加券などが付与される予定となっています。
2022年8月31日に公式の発表で、NFT MUSEUM MEMBERSを一口持っているだけでマイケルジャクソンのNFT(Michael Jackson Wonder World Toys)のエアドロップの権利を得られることになりました!
また、マイケルジャクソンNFTの作成者である窪田望氏は、以下のようにこのNFTのコンセプトについて言及しています。
Black Or Whiteの曲に吐露されたように人種問題にも大きな関心を寄せていたマイケル。
一方で彼の死後、ダイバーシティインクルージョンへの関心はより高まっている。そんな時にダイバーシティ自体の概念が拡張していくのではないか。
そこで、マイケルジャクソンとKenji Kogaのコンセプトである「マイケルジャクソンの不思議なおもちゃ箱」からインスパイアを受けて、あらゆる人やAI、ロボットなどもパレードに参加できるようなそういう平和な世の中を願うPFP NFTを創った。
ダイバーシティを愛し、つなげ、新しい楽しさを創造する。さあ、今すぐNFTを獲得してマイケルジャクソンのパレードにあなたも参加しよう。
マイケルジャクソンNFTの詳細
コレクション名 :Michael Jackson Wonder World Toys(MJWWT)
販売数 :1万体
ミント価格 :0.01ETH(イーサリアム)
※NFT MUSEUM MEMBER及びホワイトリスト保有者のみ購入可能
ブロックチェーン :イーサリアム
販売日時 :2022年10月(予定)
NFT鳴門美術館の今後は?
NFT鳴門美術館は、今後さまざまなイベント企画やプロジェクトを控えています。
ただのNFTに特化した美術館というだけでなく、公式NFTを保有することで様々なメリットを享受できるようにしたり
斬新なプロジェクトを実行するなど、NFT界を盛り上げようとしているのが伝わります。
NFT鳴門美術館を通じて、従来のNFTクリエイターだけでなく、まだNFT領域に進出していないアーティストやクリエイターにも刺激を与えてくれるかもしれませんね。
私の友人に美術大学生がいるのですが、その人はNFTを一切聞いたことがなく、授業でも扱っていないようです。
アートとNFTは相性が良いのにも関わらず、次世代の芸術を担う美大生がNFTを知らないと聞いて驚きました(勝手に筆者が「美大生ならNFTについて知ってるだろう」と思い込んでいただけかもしれませんが…)。
このようなNFT関連の記事を訪れるあなたにとっては、すでにNFTは当たり前のものとなっているかもしれませんが
実際はやはりまだまだNFTについて知らない方が多くいるのです。
なので、NFT鳴門美術館を通じて、アーティストはもちろんのこと、様々な人々にNFTを知ってもらう機会になれば良いなと筆者は思います。
NFT鳴門美術館のロードマップ
以下の内容は2023年に予定しているものです。
- NFT Meta MUSEUMオープン
- 第1回NFT MUSEUM Launchpad開催
- イベント開催
- NFTゲーム開始
- NFT Marketplaceオープン
- DeFiサービスの提供
- MJWWT(Michael Jackson Wonder World Toys) Metaverse ThemaParkオープン
ただの美術館に留まらず、Web3.0をフル活用した美術館になりつつありますね。
これらがしっかり実現すれば、さらにNFT鳴門美術館の知名度や期待度が高まるのではないでしょうか。