NFTのGoblintown.wtf（ゴブリンタウン）とは｜型破りNFTの全貌と人気のワケ

前代未聞のNFTプロジェクトが盛り上がりを見せ、NFT業界で大きな話題となっています。

突如としてOpenSeaの週間取引額ランキング1位に躍り出た「Goblintown.wtf（ゴブリンタウン.wtf）」。

醜いゴブリン10,000匹のNFTプロジェクトです。

2022年5月22日のリリースから1週間の現時点で、総取引額は22億円を超えています。

OpenSeaのコレクション紹介、公式サイト､Twitterはゴブリンたちが好き勝手にやっており、すべてがハチャメチャ！

口の悪いゴブリンがひしめいているということしかわかりません。

この記事では、そんな「Goblintown.wtf」の全貌と、なぜ盛り上がりを見せているのかについて解説していきます！

ひと目でわかる！Goblintown.wtf（ゴブリンタウン）

次の表は2022年5月27日時点の情報をまとめたものです。

ここからは具体的な内容について解説していきます！

Goblintown.wtfとは

画像はOpenSeaより引用しています

Goblintown.wtfはイーサリアムブロックチェーン上のプロジェクトで、10,000匹のゴブリンで構成されているNFTコレクションです。

厳密には、9,999匹のゴブリンNFTと、プロジェクト運営者のゴブリンの王様（King of the Goblin）が存在します。

そう、Goblintown.wtfはゴブリンのゴブリンによるプロジェクトなのです！

Goblintown.wtfには、ロードマップもなければ、ユーティリティ（実用性）も、Discordも、メタバースもありません。

今のところ、誰が何の目的で始めたプロジェクトなのか全くわからないのです。

なお、「Goblintown」とは直訳では「ゴブリンの街」のことですが、「弱気相場」という意味もあります。

最近のNFT（仮想通貨全体）の弱気相場を受けて、このタイミングでリリースを図ったのでしょうか・・・？

真意はわかりませんが、相当作り込まれたプロジェクトであることは明らかです。

また、公式サイトのドメインにもなっている「wtf」は「what’s the f**k」の頭文字で、大変汚い（品位がない）言葉です。※f**kは放送禁止用語

Goblintown.wtfはなぜ盛り上がっている？

画像はOpenSeaより引用しています

ロードマップも実用性もコミュニティーもないGoblintown.wtfは、なぜここまで盛り上がりを見せているのでしょうか。

実用性がないNFTプロジェクトが盛り上がっているということは、それだけ人々の期待値が高いということです。

明確な答えは存在しませんが、多くの人がこのプロジェクトに期待を寄せる一因は、プロジェクトの型破りな在り方そのものにあると考えられます。

キーワードは「CC0」です。※読み方は「シーシーゼロ」

Goblintown.wtfはCC0プロジェクト

運営不明の現在、Goblintown.wtfはCC0プロジェクトとして存在しています。

CC0プロジェクトとは、クリエイターがNFTのいかなる権利も所有しないプロジェクトを意味します。

NFTの場合、基本的にはNFTを購入した人に所有権がありますが、アートとしてのNFT作品そのものの著作権はクリエイターにあります。

この場合、所有者が購入したNFTの画像を使って商品を作り販売することなどはできません。

しかし、CC0においてはNFTアートそのものが著作権フリーになり、誰でも好きに二次利用・二次創作できるようになるのです。

CC0プロジェクトの魅力

著作権フリーで誰でも使える・・・ということが、何を意味するのか深堀りしていきましょう。

おそらくほとんどの日本国民が知っているCC0プロジェクトがありますよね。

すでに1,200億円以上の経済効果をもたらしているこのキャラクターです。

画像は公式サイトより引用しています

実は、くまモンは基本的に著作権フリー。

著作権フリーにしているからこそ多くの二次利用・二次創作が発生し、瞬く間に有名になり、誰もが知る人気キャラクターの地位を確立するまでになりました。

CC0はNFTと非常に相性が良いと言われています。

誰でもそのNFT作品を二次利用・二次創作できるということは、そのNFTの周りに世界中のクリエイターたちのコミュニティが生まれ、もしかすると予想外のコラボレーションが起こるかもしれないということです。

しかも、ゴブリンは10,000匹も存在します。

これほど話題になっているNFTであれば、有名な企業やクリエイターの目にも留まっているはずです。

また、Twitter上では、Goblintown.wtfには、人気NFTであるBored Apeシリーズの運営チーム「Yuga Labs」が関わっているのでは、という噂もあります。

【参考記事】Bored Ape Yacht Club(BAYC)とは | コミュニティ要素が強いNFT

これはただの噂で、信憑性はありませんが、こうした情報もGoblintown.wtfの今後のコラボレーションへの期待度を上げる材料になっているのかもしれませんね。

いずれにせよ、Goblintown.wtfでは今後、さまざまな二次利用やコラボレーションが起こることが期待されています。

そうなれば、さらにNFTの価値が上がることも考えられますね。

NFTのミント価格・フロア価格

Goblintown.wtfのミント価格は0ETHです。

Goblintown.wtfは目立ったマーケティングもなにもなく、フリーミント（無料でNFTがもらえる）の情報を聞きつけてなんとなく集まった人々にミントされました。

現在のフロア価格（出品最低価格）は1.72ETHになっています。

NFT界で流行中？ゴブリン語とは

ゴブリンは独特な話し方をします。

Goblintown.wtfの盛り上がりを受けて、このゴブリン語が話題になり、ゴブリン界隈でちょっとしたブームになっています。

ₑₑₜ ₛₑₑₘₛ yᵤ ₕₐₑᵥ bᵢₙ ₛₙₑₑₚᵢₙ ₑₑₙ @garfwtf @urkiwtf ₜₑₖₛₜₛ ₕₑₕₑgₐₐ pic.twitter.com/2YQsiBUl0i

— goblintown.wtf (@goblintown) May 27, 2022 

一見意味が分からない文章に見えますが、一つ一つのアルファベットを声に出して読んでみると分かるかもしれません。

（例）
・dis→ディス→this
・da→ダ→the
・markut→マークト→market

ゴブリンの発言は、ややこしい理屈や重要なアナウンスとは関係ないものばかりなので、雰囲気で楽しむことができればそれでOK。

難しい話をしないGoblintown.wtfのTwitterにおいて、注目すべきはイラストです。

イラストから、Goblintown.wtfプロジェクトの考えや今後の方向性が見えてくるかもしれません。

▼話題のNFTプロジェクトを虐げる？ゴブリン

ₐₐₐᵤᵤᵤᵤgggg ₙᵤₘbᵤᵣ ₒₙₑ pic.twitter.com/eLGl6ASJXI

— goblintown.wtf (@goblintown) May 22, 2022 

Twitterスペースにゴブリンが集合して話題に

2022年5月25日の夜、Goblintown.wtfはTwitterスペースをホストし、NFT界隈をざわつかせました。

こちらは3時間を超えるスペースの会話記録の一部です。

kmoneyという男性（2段目一番左のアイコン）は、ゴブリンたちにさまざまな質問を投げかけ続けていましたが、毎回一斉に遮られてしまいます。

質問に対してまともな回答が得られないと理解したkmoney氏は、「とにかく君たちクールだよ」と伝えていますが、やはりまともな回答はなく、ゴブリンたちのダミ声が響き渡ります。

スペースの会話では、kmoney氏の「君たちは何を食べるの？」という質問に対し、1匹のゴブリンから「モンキーバーガー」との回答がありました。

これは、人気NFTのBored Apeシリーズを喰ってやる、ということを意味しているのだと思われます。

なお、このスペース直後、フロア価格は一時2ETHまで上昇しました。

Goblintown.wtfはWeb3時代の象徴

筆者を含め、多くの人はゴブリンのような見た目の生き物はあまり好きではないと思います。

しかし、Goblintown.wtfは、Web3最大の特徴であり理想でもある「非中央集権性」を強く体現しており、それが醜いゴブリンたちの美学なのだと考えられます。

Goblintown.wtfは、みんなで作り、みんなで楽しむことができる、みんなのプロジェクト。

まさにWeb3時代を象徴するプロジェクトの在り方であり、今後どう評価され、進化していくのかとても楽しみです！

Goblintown.wtfの公式情報

・公式ウェブサイト：https://goblintown.wtf

・公式Twitter：https://www.twitter.com/goblintownwtf

Goblintown.wtfの購入方法

Goblintown.wtfはOpenSea（https://opensea.io/collection/goblintownwtf）で購入可能です。

OpenSeaでの購入方法の詳細はこちらをご覧ください。
NFTマーケットプレイス（取引所 ）とは？最初はココ！OpenSea（オープンシー）について解説