世界最大のNFTリアルイベントである「NFT.NYC(NFTニューヨーク)」。
2022年は6月20日から23日の4日間にかけて開催され、仮想通貨・NFT市場の弱気相場にも関わらず、大きな盛り上がりを見せました。
一方で、現地ではイベントに合わせて「アンチNFT」のデモ行進も行われていたとか・・・?
この記事では、NFT.NYCの概要、NFT.NYC2022の様子、アンチNFTデモの正体や、次回のNFT.ロンドンのイベント情報について解説していきます!
NFT.NYC(NFTニューヨーク)とは
画像はNFT.NYC公式サイトより引用しています
NFT.NYC(NFTニューヨーク)とは、2019年からアメリカのニューヨーク市で毎年開催されている世界最大のNFTイベントです。
2021年は、Gary VeeなどのNFT界の有名人なども参加し、約5,000人のNFTファンが集まりました。
【参考記事】NFTの「VeeFriends Series 2(ヴィーフレンズシリーズ2)」とは?|有名起業家によるビジネス系NFT
イベント期間中は、タイムズスクエア周辺(ニューヨークの中心街)の電子掲示板がNFT関連の広告で染まり、市内の数えきれないほどのスポットでNFTに関連するイベント(展示、物販、ディスカッション、パーティー等)が常時行われます。
参加者は、事前に参加したいイベントについて下調べし、好きな時間に好きなイベントに参加して、ニューヨーク観光と合わせて各々楽しむことができます。
ニューヨークからは常に最先端の文化が発信されており、数年~10年以上かけてやっと日本に持ち込まれるということも珍しくありません。
数年後には、日本でも大規模なNFTイベントが開催されるかもしれませんね!
NFT.NYC2022の様子
画像はNFT.NYC公式Twitterより引用しています
NFT市場を支えるイーサリアム(ETH)の相場が落ち込んでいるなか、NFT.NYC2022は昨年の3倍となる約15,000人が参加し、盛大なイベントとなりました。
世界中でNFTの認知度が上がり、NFTファンが増えていることがわかりますね。
2022年のテーマは「NFTの多様性」。
アートとしてのNFTだけでなく、NFTと持続可能性、映画、スポーツ、メタバースアパレルとの関連性など、ディスカッションでは幅広いテーマが取り扱われました。
Twitterで投稿されていたNFT.NYC2022の様子からは、現地のお祭り感を感じることができます!
画像はNFT.NYC公式Twitterより引用しています
※Bored Ape Yacht Clubのリアルイベントである「ApeFest2022」も同時開催されていました。
NFT.NYCでも安定のゴブリン奇行
NFTのハチャメチャ感を象徴するあの「Goblintown.wtf(ゴブリンタウン)」も、NFT.NYC2022に参加していました。
イベント開始の10分前にイベントアナウンスをしたり、ゲリラ的にゴブリンバーガーのキッチンかーを出現させたりと、NFT.NYC2022でもやりたい放題で、NFTファンの期待を裏切りませんでした。
画像はGoblintown.wtfのTwitterより引用しています
ゴブリンバーガーはデジタル上ではトロールの肉を使うなどとしたヤバイ雰囲気のものですが、無料配布されたゴブリンバーガーの味は概ね好評だったようです!
【関連記事】NFTのGoblintown.wtf(ゴブリンタウン)とは|ロードマップや実用性なし!型破りNFTの全貌と人気のワケ
NFT反対派によるデモ?アンチNFTの正体は・・・
NFT.NYC2022のヒートアップの一方で、会場周辺ではアンチNFTのデモ活動も見られました。
画像はTheHundreds公式Twitterより引用しています
プラカードには、
「GOD HATES NFTS」=神はNFTを嫌っている
「Make Fiat Great Again」=強い法定通貨を取り戻そう ※トランプ元大統領の「強いアメリカを取り戻そう」のパロディ
などと書いてあります。
神様が、世界最大のNFTイベントに合わせて、仮想通貨を暴落させているということなのでしょうか・・・。
いえいえ、実はこれもNFT.NYC2022に合わせたイベントのひとつ。
ストリートウェアブランド「The Hundreds」とそのNFTコレクションに注目を集めるための巧妙なマーケティングイベントだったのです!
このマーケティングは見事に成功し、Twitterでも広く拡散され、多くの人の目に触れることになりました。
境界線が曖昧なこの業界。
どこまでが本気で、どこからが冗談なのかも、特に異文化の日本人からすると、よくわからなくて混乱してしまいますね・・・!
仮想通貨やNFTそのものの認知度が低い日本ではあまり議論されることがありませんが、NFT(仮想通貨)による環境への悪影響や、詐欺などの犯罪が横行していること、NFT投資が投機的であることなどが問題視されています。
The Hundreds(ザ・ハンドレッツ)とは
画像は公式サイトより引用しています
The Hundredsは、Ben Hundreds(ベン=ハンドレッツ)とBobby Hundreds(ボビー=ハンドレッツ)の二人のハンドレッツによって2003年に設立されたブランドで、アパレルラインとメディアプラットフォームを展開しています。
カリフォルニアのサブカルチャーをベースにしたストリートウェアが人々に支持され、世界中の約150の大都市のセレクトショップなどで販売されています。
The Hundredsは他のファッションブランドに先駆け、2021年にはNFT業界に進出し、早くからクリプトパンクスやBored Ape Yacht ClubとコラボレーションしたIRL(In Real Life:現実世界の)アパレルも流通させていました。
The HundredsのNFTコレクション
画像はOpenSeaより引用しています。
The Hundredsの公式NFTコレクションは2021年8月にリリースされた「Adam Bomb Squad(アダムボムスクワッド=アダム爆弾処理班)」です。
ボビーがデザインした2万5,000の爆弾キャラクターで構成されています。
[絵]ミント価格は0.1ETH(当時の約325円!)。
公式サイトによると、2万5,000ものNFTが約40分で完売するほどの人気ぶりだったとのこと。
現在のフロア価格(出品最低価格)は0.416ETHにまでなっています(2022年6月28日現在で約6万6,500円)。
Adam Bomb Squadのユーティリティーとしては、The Hundredsのアパレル製品の割引や限定販売、他のNFTプロジェクトのホワイトリスト権などがあります。
早くからWeb3.0業界に舵を取ったThe Hundredsは、すでに一般のアパレルブランドの路線から離れつつあり、公式に「コミュニティーベースのアパレルブランド」であると発信しています。
フィジカルとデジタルの融合(=フィジタル)を牽引する存在として、今後はメタバースなどの仮想空間でも大きな影響力を持つブランドになりそうですね。
Adam Bomb Squadのコレクションページはこちら(OpenSea)
https://opensea.io/collection/adam-bomb-squad
OpenSeaでのNFT購入方法について詳しくはこちら
NFTマーケットプレイス(取引所 )とは?最初はココ!OpenSea(オープンシー)について解説
人はリアルへの熱狂を止められない
画像はNFT.NYC公式Twitterより引用しています
NFTという最先端デジタル資産のファンが集まるイベント。
メタバース上で開催されても何の不思議もないと思うのですが、NFT.NYCはニューヨーク市で開催され、大成功となりました。
NFT.NYC2022の盛り上がりから、筆者を含め多くの人がこのように感じたのではないでしょうか。
結局、私たち人間は、IRL(現実世界)で直接繋がりたい存在なのだと。
どれほどブロックチェーンに魅力を感じていて、どれほどメタバースに期待していても、やはり直接会って、触れて、お互いの存在をフィジカルに確かめ合いたいのだと感じます。
デジタル上で生まれたBEANZなどのキャラクターをぬいぐるみ化するのも、飛行機で何時間もかけてニューヨークに集まるのも、すべてはリアルを求めてのこと。
NFT.NYC2022は、デジタルがリアル化することへの喜びが爆発したイベントだったのだと感じます。
「リアルで繋がりたい」は人間の変わらない価値観なのか。
それとも、最新テクノロジーによって、メタバースがもっとリアルに近づけば、変わるのか・・・。
Web3.0の進化によって、人間の本質が紐解かれていく未来・・・楽しみです!
NFT.NYC2022でCOVID-19のエアドロップ
NFT.NYC2022が終わり1週間近く経ち、多くの人が予想外のエアドロップを受けたことに気付き始め、Twitterでの報告が相次いでいます。
「NFT.NYCでCOVID-19をもらってしまった・・・」という趣旨の報告です。
NFTコミュニティーではこれを「COVIDエアドロップ」と呼んでジョークにしている強者もいます・・・。
日本人の参加者でも、陽性反応が出ている方や、現地で陽性者と濃厚接触していて帰国後自由に行動できていない方もいるようです。
「他で感染したCOVID-19よりも重症化している。NFT.NYC株は最悪だ。」と発信している海外の参加者もいて、主催者側もイベント参加者に対してコロナの検査をするよう呼びかけています。
次回NFT.NYCの開催・チケット情報
今回のNFT.NYCの熱狂を見て、次のNFT.NYCイベントに参加したい!と思われた方も多いのではないでしょうか。
すでに次回の開催は決まっており、現在アーリーバードチケット(早期割引チケット)の申込みが始まっております。
以下に開催情報やチケット情報をまとめておりますので、ご活用ください。
【NFT.NYC主催】NFT.London2022
NFT.London2022公式サイト(英語):http://www.nft.nyc/london
・開催期間:2022年11月3日 8:00 ~ 2022年11月4日18:00 (GMT)
・開催場所:クイーンエリザベス2世センター(QEII CENTRE)(ロンドン中心部)
・参加費:£499.00(約8万3,000円)~
※税・手数料込みで£638.32(約10万6,000円)~
チケットは公式サイトからオンラインで購入可能です。
簡単に手順をまとめておきます。
1.公式サイト(http://www.nft.nyc/london)にアクセス
2.[Earlybird Registration OPEN] → [Get Tickets]
3.購入専用サイト[Tickets]から、チケットを選び[Checkout]
4.必要情報を入力し、[Place Order](注文確定)
※支払い方法はPayPal
※アーリーバードチケットの販売は7月末日まで
・NFT.Londonでは、イギリスやヨーロッパからの新鮮なアイデアが集結。
・NFT.NYCを支える主要ブランドとプロジェクト関係者を招待。
・大会ミッション「NFTをより広く、主流のコミュニティと共有する」
イベントの最新情報はNFT.NYCの公式Twitterにてご確認ください。